この記事の対象:レーザー脱毛器「メディオスターNeXT PRO」の特徴が知りたい人
こんにちわ。所長 (@otokono_biyou) だ。
この記事では各種レーザー脱毛器の特徴を詳しく説明する。
今回紹介するのは、「メディオスターNeXT PRO」だ。
近年普及が目覚ましい蓄熱式(SHR式)脱毛器の代表選手だが、評判も様々。
メリットとデメリットを十分押さえた上で施術に臨もう。
メディオスターNeXT PROの特徴
via Asclepion Laser Technologies
- 名称:MeDioStar NeXT PRO(メディオスターNeXT PRO)
- 製造元:Asclepion Laser Technologies(エスクレピオン社)| ドイツ
- URL:https://www.asclepion.com/asclepion_product/mediostar-next-pro/
- レーザー種類:ダイオードレーザー
- レーザー波長:808nm, 940nm(2波長同時照射可)
- 照射タイプ:SHR式
- 発売年:2011 (NeXT)
レーザー脱毛器全体の立ち位置としては、[下段中央]のところ。
仕様
詳細なスペックは下記の通り。
MeDioStar NeXT PRO | |
---|---|
レーザータイプ | ダイオードレーザー |
波長 | 755 – 950 nm* |
スポットサイズ | 1.4 cm2 (STANDARD) 3.0 cm2 (XL-S) 9.1 cm2 (XL-L) |
繰り返し周波数 | 12 Hz(最大)* |
照射強度 | max. 20 J/cm2 (XL-L) max. 60 J/cm2 (XL-S) max. 35 J/cm2 (ALX) max. 47 J/cm2 (STANDARD) max. 90 J/cm2 (HIGH POWER) max. 210 J/cm2 (VASCULAR) |
パルス幅 | 6 – 400 ms* |
パワー | 2400 W(最大) |
冷却装置 | 接触式 ペルチェ冷却方式 |
*ハンドピースによる
特色①:ダイオードによる2波長同時照射
メディオスターではダイオードを発振器とする波長808 nmと940 nmのレーザー光を同時に照射する。
808nmのレーザー光はメラニンへの吸収性が高く、940nmのレーザー光はより深部に到達する特製がある。
これら2波長をバランスよくブレンドすることにより、幅広い脱毛対象に対して効率の良い施術が可能となる。
特色②:3つのスポットサイズと広範囲照射
スポットサイズは3種類。
特にXL-Lハンドピースを使用した場合には広範囲の症例で効率よく施術時間の短縮が可能。
- 標準(ST)
- XL-S
- XL-L
特色③:蓄熱式スムースパルスモード
SmoothPulse(スムースパルス)モードでは弱いレーザー光を断続的に照射する。
従来のワンショット脱毛器(HR式)に対して、毛包組織の温度上昇が緩やかなため、表皮では放熱が進行して温度上昇が抑制される。
そのため肌の炎症が少なく、痛みや不快感の少ない施術が可能となる。
照射の様子(動画)
ゴリラクリニックより、メディオスターでのヒゲ脱毛の施術動画を紹介する。
2:10~あたりから照射の様子が披露されている。
ピピピピッと連続的な照射音が出るのが特徴。
『【ゴリラ脱毛】島陽平さん 02|「ヒゲ」の完全脱毛に挑戦』
ゴリラクリニック YouTubeチャンネルより
メディオスターNeXT PROのメリット
痛みが少ない
これは蓄熱式(SHR式)脱毛器のもっとも大きなメリットとして謳われる。
確かに熱破壊式(HR式)脱毛器と比べると痛みは少ないが、あくまで相対的な話であって痛みがゼロではない。
従来のHR式との痛みの質の違いや麻酔についてはこちら☟で詳しく解説している。
ヒゲ脱毛は痛い?機器による痛みの違いと使える麻酔産毛にも効果がある
バルジ領域をターゲットにした脱毛理論ゆえ、あくまで口コミレベルだが他の機器と比較して産毛や細い毛にも効果が高いという話を聞く。
ただし、メラニン色素に反応するという基本原理は同一で、バルジなどの周辺組織へのダメージはあくまでその輻射熱を利用しているに過ぎないため、白髪などメラニン色素の無い毛には効果がない。
メディオスターNeXT PROのデメリット
- 痛み
- 増毛化、硬毛化
- やけど
- 毛のう炎
- 色素沈着
など、一般に医療レーザー脱毛に伴うリスクはメディオスターNeXT PROにも当てはまる。
一部脱毛情報を扱ったサイトででメディオスターはメラニンに反応しないので日焼けした肌でも照射できるのがメリットなどと記載してあるものがあるか、メラニン色素に反応するのが基本原理であり、日焼けを避けるのはレーザー脱毛を受ける上での基本だ。
エビデンス不足
大きなデメリットとしてよく語られることが、バルジ領域をターゲットとする新しい理論への懐疑と脱毛効果の継続性に関するエビデンス不足。
事実、国内で脱毛器としての医療機器承認は受けているものの(番号:23000BZX00140000)、添付文書には以下の注意書きがある。
本品の有効性及び安全性に関する以下の点を治療前に患者に十分に説明し、同意の上で治療を行うこと。
有効性:複数回の治療が必要であり、期待される効果は永久的なものではないこと。
(添付文書 SH0042-01)
現段階では、確実な効果を得たい人には実績あるHR式脱毛器の選択をおすすめする。
メディオスターNeXT PROに向いている人
- 痛みに弱い人:
通常のHR式脱毛器と比べると痛みは小さい - 色黒な人:
表皮のメラニンに吸収されにくいため、地黒の人でも照射が可能。ただし日焼けはNG。 - 全身脱毛を受ける人:
照射口を肌に当て、スライドさせるという施術方式なので、単発づつのHR式脱毛器に比べて施術が早い。
メディオスターNeXT PROを導入しているメンズクリニック
レーザー脱毛施術は医療行為なので、導入できるのは美容外科やクリニックなどの医療機関のみだ。
メンズ大手の脱毛クリニックの現状を紹介する。
「メディオスターNeXT PRO」はメンズ大手脱毛クリニックの導入率が高い。
蓄熱式の痛みが少ない方式を希望する人には第一候補となる機器だ。
ゴリラクリニック
【ある】
- メディオスターNeXT PRO(必ずある)
- ライトシェア・デュエット
- ライトシェアXC
- ジェントルヤグ(必ずある)
- ジェントルレーズPRO
の5機種を導入している。
※メディオスターとジェントルヤグ以外は院によってあったりなかったりする。
メンズリゼ
【ある】
- メディオスターNeXT PRO
- ライトシェア・デュエット
- ジェントルヤグ
の3機種が各院に導入されている。
湘南美容クリニック
【ある】
- ジェントルレーズ
- ウルトラ美肌脱毛(ドクターパルス脱毛)
→エステサロンで行われるフラッシュ脱毛の一種 - メディオスターNeXT PRO
の3機種が各院に導入されている。
〈おわり〉